撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

本を贈る(Fさん、コメントありがとう!)

 小学校のとき転校した。今だったら、車で1〜2時間あれば、いつでも
行けるところなんだけど、当時は、この世の果てに引き裂かれるような
気がした。ひとりぼっちになった気分の夏休みに、その時に担任だった先生が
お引っ越しの日にはお見送りに行けなくて・・とお手紙と絵本を送って
下さった。「ななつのおねがい」という本だった。その本の内容の素晴らしさ
に気づいたのはずっと後だったけれど、本を贈ってもらったのがとても嬉し
かったのを覚えている。その後、先生にお手紙を書いたら、クラスのみんなと
読んで下さったようで、わたしと、2年3組のやりとりが、3度ばかり続く。
一通書いたら、30数人のお返事を大きい封筒に入れて、先生が送って下さ
ったのだ。今考えると、なんてありがたいことかと思う。いまでも、わたしの
宝物だ。とっておいてくれた母にも感謝。


 本を贈るのは、すこし照れる。でも、贈りたい!と思うときがあるのって
とってもよく分かる。島田雅彦さんの本で、自分の気持ちを言い当てた詩や
文章があると、それは苦悩に効く薬になる・・とあった。嬉しい気持ちを
伝えたいとき、悲しい気持ちに寄り添いたいとき、自分の分身が大好きな人の
隣りに座ってくれてたらいいのにな・・と思うときに、本を贈りたくなる。



星の時計のLiddell (3)

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快楽急行

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