撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

生きててよかった(さくら)

 戦争は、この世でいちばんくだらなくて悲惨なものだ・・。そういう
曙理事長。・・そして声の出演のグランパ。


 静かに見える戦争をくぐり抜けてきたひとに、どんなに大変なことが
あったことか!なんとか生き延びた・・と思っていた影にこんな悲劇が
隠れていることもある。戦死したと言われた恋人。その悲しみを乗り越える
ことも大変だっただろうけれど、自分が死んだことになっていて、心の
支えにしていた大切な人をなくしてしまったというのは、あまりにも酷い。


 それでもすべてを乗り越えて「生きててよかった・・」と言える。それが
また生きていられたひとのつとめでもあるだろう。こんなことを起こす
戦争は二度と繰り返してはいけない。


 すべての出会いに意味がある・・すべての生きているものたちに意味が
ある・・。母親の昔を聞いて複雑な想いになる息子の気持ちもわかる。一歩
運命が違ったら自分もいなかったのか?と思う。・・それでも今生きている
自分・・・そのことに大きな、大切な意味があるのだろう・・・。