撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

巡る

夏の記憶残して夏がいく
めざめると
秋の風が吹いていた


水面に浮かんだ花びらは
夏の記憶
空と海の青を映すガラスの箱の中
刹那の真実で永遠の愛を誓った


秋には秋の花が咲く


どんな誓いの言葉よりも
真実の色をして


巡る季節のその時に
いちばんふさわしい色をして


どの季節にも
花は咲く