撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

花ですら・・・

今年は庭の紅梅がずっと咲かず心配していた
数日前、ようやく開いたが、その数はわずか
剪定の時季もそう変えてないはずなのにどうしてかな?とも思う
梅の実のつき方は毎年変わる
父が亡くなってからは数が減ったような気がする
誰が大事にしていてくれたか梅の木も知っているのだろう



そういえば・・・
去年の桜は遅かった
墨染に咲いたかのような淡い色で遅く咲いていつもどおり散った
いつも2月のうちに咲く我が家の梅にとっては
この春は3月11日を越して初めての春だったのだ・・と気づく


あの日の記憶が?・・と、言えるかどうかは分からないが
我が家の紅梅だけでなく各地で梅便りが遅かった話など聞くともしや?とも思う
花ですらなにか感じている
いや、花だからこそ、私たち以上になにかが伝わっているような気がする


いつもなら青空を染めるほどのピンクが今年はほんの少し・・
ぽつりぽつりと咲いた梅を観ながら
淋しさを禁じえないが
それでもよくぞ咲いてくれたね・・とも思う


いまここにいること
こうやっていること
当たり前に見えて当たり前でないと何度も書きはしているけれど
ほんとうにそうなのだな・・と思う
花ですら・・私たちを楽しませてくれる花がそばに咲いてくれることすら
当たり前ではないのだ
ずっと昔から当たり前ではなかったけれど毎年会えていたんだ・・と気づく


人間以上に自然やこの世界の理(ことわり)を感じ取る木々が
人間の愚かしさにあいそを尽かさないように
生きていかなければならない・・と
まだ各地で余震が続いているというニュースを聞きながら思う