撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

思い出す

その昔好きだったテレビドラマ「大草原の小さな家」の中で印象的だったお話
とあるお母さんが3人(だったと思う)の子どもを残して死んでしまうお話
そのお母さんが残ったひとへ贈ったメッセージ


どうぞ、わたしのことを思い出すときは
優しい思い出とともに思い出して下さい
もし、涙なしに思い出すことができないのなら
いっそ忘れてください


・・というようなもの(もっと長くはあったけど)



遠く彼方に浮かぶ思い出はどれもおぼろげで美しい
ある意味自分の都合のいいところだけに綺麗にトリミングされて
自分だけの城のお気に入りの額縁に飾られている


それにひきかえ甘く懐かしい思い出になりそうなのに
顔から火が出るほど恥ずかしかったり
心の中のもやもやがくすぶり続けてどこかで危なげな気配がする思い出は
まだまだそれは思い出になっていないからなのかもしれない


好きなだけのひとは好きなだけでいい
でも
好きなのと同じだけどこか反対の感情を隠し持っている相手は
やっぱりそれは好きなだけじゃ足りない相手なんだと思う
いろんな意味で「生きている」関係なんだと思う
それはなにより自分だけで完結することができない
相手と自分がいるまさに「関係」なんだろうと思う


ある意味憎しみにも似た感情は
単なる好意よりもっと深い愛情の裏にくっついているものなんだろう



いつかそんな感情をすべて濾し取ったような澄んだ関係に人間はなれるのだろうか?
なりたいようななりたくないような・・・不思議な葛藤を感じるような気もする



痛みすら愛しいこともあるのだから・・・