撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

文化とラグビー

 先日本屋で立ち読みしてたら面白い記事を見つけた。多分、フラメンコかなんかに関しての本だったと思うのだけれど、「文化を持っていないと、攻め込まれて征服されてしまう・・そして、その違うひとびとの文化に塗り替えられることに服従するしかなくなってしまう」と。


 なんとなくそれで思い出したのが、花園の時に新聞に載ってた布巻峻介の言葉「0対3で勝つような試合を目指している」とかなんとか・・。


 ラグビーってホントに陣地取りのゲームだと思う。どんなにボールが動いたとしても、結局のところ自分たちのゴールラインを踏ませなければ負けることはないのだから。叩き合いのスカスカの試合よりも、ロースコアの緊迫した試合のほうが本当のところ見応えがある。いや、結果として大差がついたとしても、いかに自分の陣地を守ろうとしていたか、そのプライドと心意気を感じる試合がたまらない。だから、ゲーム全部を見なければ・・と思うし、点数だけでは語れない面白さがある。高校ラグビーの一回戦、2回戦なんかでもめちゃくちゃドラマを感じたりするときあるものなあ・・。


 ラグビーのプライドは負けないこと、自分の陣地を割らせないことなのだろう。そのプライドをかけて守り抜く。そしてそれをただ力でこじ開けようとするだけではなく、いかに自分たちの持ち味を生かして、自分たちの考え抜いたスタイルで突破していこうかと考え、試すところが、戦いなだけではなく、文化を感じるところなのだろうと思う。


 戦うだけならそんなものしないほうがいい。違う文化をもつ人々が、違う考えを持つ人々が、相手から搾取するためではなく、相手の文化に敬意を表しながら、交流を持ち、新しい世界の広がりを求めるために刺激を与えあうこと。力比べに終わらない、文化とプライドを感じるスポーツだからこそ、どこかしら惹かれるのかもしれない。もちろん、それはラグビーだけではないだろうし、逆にすべてのラグビーがそういえるのかどうかはわからない。ただ、そうあってほしいと願いながらキラキラ輝く才能と情熱を見たくてまたグラウンドに足を運ぶのだろうな・・・。