撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

未来

 東福岡高校、花園優勝おめでとう!


 大方の予想どおり・・なのかもしれないが、勝負に絶対はない。ただ、きっと素晴らしい試合になるだろうとしか言えなかったこの試合を待つ時間。


 東のラグビーはまるで音楽のようだった。たとえば終わらないシンフォニー。ピアニッシモのアンダンテから始まって、何度も何度も聞かせどころを、リズムを変え、楽器の音色を変え、「ラグビーを楽しむ」という主題を響かせてくれるような・・・。


 桐蔭もすごい!仰星もすごかったけれど、桐蔭もまたおそろしさを感じさせてくれるほどの力を見せてくれた。後半、少しばかり沈み込んだかに見えたけれど、それは周りが勝手に点差にそんな風に思っただけなのかもしれない。散らばる才能のきらめき、情熱のほとばしり!


 ノーサイドのあっけなさと、涙で終わらなかったのは、これが始まりにすぎないからかもしれない。選手たちは、一方でチームの名を背負いながら、一方では、チームなどするりと越えて、高みを目指すラガーマンとしての交流をしているようだった。勝ち負けは、得点や優勝ではなく、ラガーマンとしての意地と能力と可能性のぶつかり合いのように見えた。競いあいながら、こいつには負けたくないという気持ちと、きっとこいつとは一生つきあっていくのではないかと・・そんな本当の意味でのライバルの火花をみたような気がした。


 花園のこのグラウンドに、日本のラグビーの未来がきらめいている。大人たちは、この素晴らしいすでに光を放ち始めている原石を、大事に大事に磨いていかなくては!自ら磨いていく彼らの邪魔をせぬようにせねば!光り輝く姿を見たいすべての人々で守っていかなくては!


 今は一瞬に過ぎない。彼らはもう振り返らずに次の目標へと走り、上っていくことだろう。未来を明るく照らしてくれ!そんなことを考える。


 さ〜あ!今度の日曜日は勝手に祝勝会といきましょうか!(笑)。