撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

迎えに来て

 朝からラグビー。昼から宴会。夕方から熟睡。さきほどようやく起き上がる。


 羽目を外すほどには飲んでないけれど、昨夜の睡眠不足と、近頃の疲れが出たのか
家に帰るなりもうきつくて夕食もなんか食べてきて・・とパスして眠り続ける。その間の
記憶、「食べに行って来る」「食べてきたからお金ちょうだい」のみ。


 たくさんの夢を見ていたような気もするが、あまり思いだせない。しかしながら、
どうやってか家に帰ろうとしていた。父か母に、迎えに来てと心で思っていた。そう、
母に迎えに来てと頼んだことを覚えている。夢の中でももうとうに大人と呼ばれる年齢で
いたようであるのに・・。なんだか急に不安になったとつぶやいていた。


 その昔、部活で遅くなったときなどにバス停まで迎えに来てもらったことはあった。
どう考えても、娘の私の方が母よりも元気そうであるのに、それはそれまた親としては
別の心配のもと、本人も心細いような夜道を迎えにきてくれていたのであろう。息子しか
いないわたしは経験していない種類の親の仕事である。


 そして道々、たわいのない話をする・・そのひとときの安堵感。親とはそういうもの
かもしれない。母だって夜道が心細くなかったはずはない。しかしながら、娘のために
歩いたのであろう。


 母のその心を想い、行けるところまで一人で歩こう。そしていつか恥ずかしくなく
彼女に逢えるように・・母はずっと待っていてくれることを忘れずに・・・。