撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

女神のコーヒー

 大島弓子のマンガのなかで、食堂の紙コップのコーヒーが忘れられな
い話がでてくる。その主人公の男の子曰く「女神のコーヒー」とか
形容していたような・・。それはもちろん、ごちそうしてくれた人の
素晴らしさとその気持ちのありがたさがこもっているからなのだけれど
そのコーヒーの味をもういちど味わいたくて主人公がわざわざ紙コップ
でコーヒーを飲むのがなんとも分かる気がして可愛らしかった。


 本日わたくしまさにそんな気分。忙しいときに友人が差し入れてくれ
たテイクアウトのコーヒーとサンドウィッチがとても嬉しくて美味しく
て、力をもらったことがある。昼食をなんにするか考えたときに自然と
ハンドルをその店の方角へときっていた。


 どんな気持ちでこの店からわたしのところまでコーヒーを運んできて
くれたのか考えながらサンドウィッチを頬張ると、ちょっぴり涙目に
なりそうな気がした。暑さのちょっぴりおさまった夏の日、久しぶりに
顔を出した青空、ミルクの泡も優しいコーヒーは私の気持ちも優しく
包んでくれたようだった。