撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

恨んどったのですよ(ゲゲゲの女房)

ここ二日の何とも言えない気分が今日はやさしく晴れていった感じ
茂の想いを理解した布美枝が公園で泣きそうになる場面がなんとも言えなかった


なんも言うてくださらんから・・
っていう気持ちはわかるな
まあ、茂の立場にたてば、そうそう言いたくない気持ちもわかるけど
「さすがに言いにくかった」というのが一番正直な気持ちでしょう
その中身はいろいろあるだろうけれど、その一言で理解してくれたなら
それ以上言いたくないのも確か
「うらんどったのですよ」「だら!」っていうのは
このふたりにとって、愛の会話のラブシーンなのだね(笑)


饅頭は落ち込みそうになる気持ちの景気づけ
コーヒーは痛めた心への思いやり


まだ何も言わないまま、それでもコーヒーを間に
ふたりこころをほどかせていくところは素敵だった
布美枝が茂の心に寄り添ったから、
茂が布美枝に心を伝えることができるようになる
布美枝はきちんと自分を持ちながらもそれを強情に押し通すのではなく
相手のやり方や想いを汲み取りながら寄り添えるところがいいなあ・・と思う


茂は前向き・・
なにかことが起こってもそこにうずくまることはしない
傷ついた心もなくしたものも受け入れながら
一方で生きていくことのためになんとか前に進もうとする
それでもそれは耐えがたいこともあるだろう
そんなときに一緒に生きて、自分を認めてくれるひとがいれば
笑顔になろうとする力が湧いてくる
覆面レスラーの話から、何度でも・・という生きる力につながるなんて
ちょっと素敵なユーモア
名前といえば、犬の名前が出てくる布美枝とは名コンビのようだったね(笑)


コーヒーの話からふとお金の話を思い出す
田辺聖子「私的生活」「いちごをつぶしながら」あたりででてくる金持ちのぼんぼん
別れ話のあとに「あの貝の形のせっけん、いくらや思うてるんや」とせこい会話
・・・と思ってたけれど、
それは自分がどれだけ相手を好きだったか・・と言いたかったのだな
不器用な愛情表現だったのだ・・とも思う
愛情はお金では測れないけれど、心なしにお金は動かせない
もしお金を愛情なしに使うのだったらそれは幸せにはつながらないだろう


「貧乏しても心まで貧乏になるな」
あのカレーの缶詰もいまとなっては、なにより
茂が布美枝と一緒に食べたかったから買ってきたのだと分かる