撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

裏山散歩

 久しぶりに犬の散歩。そうです、だんなは昨日飲み会でした。(?)
家からすぐのところに運動公園に続く裏山がある。犬に引っ張って
もらいながら、なだらかに続く階段をのぼる。陽も高くなって、ぽかぽか
いい天気。ずいぶん待たせたから、今日はあんたの歩きたいだけ歩いて
いいよ、と一人と一匹、てれてれと歩く。


 上の子がちいさい時は、この山を越えて、市の公園まで親子3人で
よく歩いた。アスファルトの道路と山の遊歩道をかわるがわる歩きながら
なぜか、山の中、木々の間ではいつまでも飽きずに歩いてくれていたのを
覚えている。街の道ではすぐ抱っこをねだっていたのに・・・。


 自然には不思議な力がある・・と漠然と、しかし確信している。こんな
ちいさな裏山ですら、そこのなかに入ると、木々達のエネルギーをもらえる
ような気がする。空気がまるで違うことは、一歩分け入ればすぐ気づく。


 空は青空、桜の木にはかたいけれど確かなつぼみ。ハレとヶのハレの
部分が非日常、ヶが日常とすれば、今日のこの散歩はヶのなかの日常の
なかの非日常。自然の生き物のはずの人間も、いまや、自然と人工と
どちらもなければ生きられない生物になっている。そのなかで、ただただ
自然を感じることは、当たり前のことのはずなのに、どこか日常を離れた
気分になる。表と裏、陰と陽。どちらも大事に自分の中に持っていたい。