撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

ようおぼえとけよ(芋たこなんきん)

 おとうさんとおかあさんの問題は一件落着。おとうさんは
決して忘れていたわけではなかった。健次郎さんがいった
「夫婦も長いことやってると・・・」といった言葉がチクンと
した。まわりのこと、相手のことはよく見えるけれど、肝心の
自分のことはすとんと忘れて抜けたりすることもある・・と。


 今日の一番の名言はなんといってもおとうさん。「ようおぼえ
とけよ。おなごはおとことはまるっきり違う」このおとうさんって
こんな言葉がするりと言えるような男の人だったんだ。以前、
「おやじは、要所要所でやさしいから・・」と健次郎さんが
おとうさんのことを言っていたのを思い出す。
 ・・要所が分かる・・っていうのがすでに達人だな・・と思う。
この父のおなごはんに対する気遣いとおかあさんのロマンチックを
合わせるとあのおにいさんになるのか・・と納得したりして。


 男と女は、ぜんぜん別物で、まったく違う考え方をするから、
いつまでたっても分からないかわり、いつまでたっても離れられない
んだろうな。もちろん、それはお互いの違いを認めることが出来る
ひと、違いを楽しめるひとだけが気づくこと・・。一生懸命自分に
引き寄せようとしたり、時にはころりとひっくり返されたり、
そんなことが、一番近い「まるっきり違う」ひとと出来るように
なることが、広い世界のいろいろな違うひとたちと、どうにか
こうにか上手くやっていくことの基本ではないかなどど考えてみる。


 おとうさんはやっぱり「人生の達人」かもしれない・・・。