撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

やがて澄み渡る

今宵の月はおぼろ月
虹の羽衣を纏ったように見えた
あたりを見回すと光の粒がばらまかれたように
白くけむって輝いて
ああ・・もうすぐホントの春なんだって思った


季節の変わり目はすこしだけ気持ちも危うげ
どうやって立っていたらいいのか思い出せずに
ふうらふうらと首をかしげて考えて・・・


それでもひとつひとつが浮かび上がってはっきりしてくる


季節が変わったからといって
すべてが変わるわけでもないこと
ものごとはたえず変わっていて
頑なにこだわるべきものなどないこと


大切なことはいつも大切にすればいい
好きなものはいつも好きだと想えばいい
笑顔になれるものはやさしい
涙があふれるものは恋しい


日々なくしていくもの
忘れていくものは数知れず
そんな中でひっそり胸の中に抱いていくもの
抱きしめていきたいと思えるもの
それはやっぱり出会いに感謝すべき素敵なものだのだろう