なごりの夏の
洗濯物を干しながら何気なく口ずさんでいた歌はユーミンの「晩夏」
という歌だったことに気づいた今日の朝。陽射しは透明感を増し、風は
どこか緊張感を与えてくれる。同じ蝉の鳴き声もどこかフィルターを
通して聞こえてくるようにすこし心細い。夏の色が変わった・・と思
う。こうやって時は過ぎていくのかと思ったら安堵するようなさみしい
ような・・そんな気がする。
時は過ぎていくのだ
わたしたちの気持ちなどおかまいなしに
どんなに苦しんでも悩んでも
どんなにいつくしんでも惜しんでも
たぶん・・だれにも平等に優しくそして残酷に
人間は忘れることができるから生きていくことができる・・と。
どんなに抱きしめてもいつかはすり抜けてこぼれおちていくことは
定めなのだから・・・。だからこそ、何度も何度も求めるのだろう、
この手が・・この心が・・・。
いとしいひとを・・大切なものを・・・。
そらいろはみずいろに
あかねはくれないに
季節の色が変わる・・心の色が変わる・・・。