撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

闇に香る・・・

一週間の仕事を無事終えて帰宅
週の途中で風邪がひどくなりどうなることかと思った
なんとか持ちこたえホッとしたところ


駐車場に車をとめ、荷物を持って降りると
なんだか甘い匂いがしたような気がした
これは・・・


闇の中目を凝らすと駐車場のお隣の敷地に水仙のひと群れが見えた
たしかに香りはそこから漂ってきていた


いつも思う
花のように生きられればいいと・・
誰に見られても見られなくても
誰に想われても想われなくても
ただ時季がくれば凛とそこに咲く・・
なにをおもねることもせず、ためらうこともせず
ただ当たり前のように自分のすることをする・・背筋伸ばして・・・
しかも
角々しくもなく
分け隔てすることもなく
ただ自分のあるがままのほほ笑みを浮かべながら


なりたい自分は持っていながら
この歳になってもまだそれには遠い
何より、穏かに毎日を過ごしたいのに・・・


見上げた空に久しぶりに瞬く星たち
自分の心で天気が変わるわけではないけれど
ようやく星空が見えたことに少しだけ安堵して
家路につく


闇に香る君に感謝
いつかそんなひとになりたい・・・