撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

秋のはじまり

博多の街は放生会(ほうじょうや)
筥崎さんは大賑わい
昔初めて東京に行ったとき
新宿あたりの交差点での人ごみに驚いて
放生会みたい」と思ったのも懐かしい


大人になって
それも昼間にひとりではなんということもないのだけれど
毎年楽しみにしているのが有田焼を主に並べる陶器の店
けっこういいお値段のものもあれば200円、300円といった手頃なものも
でもって、そのなかにこれがこの値段では絶対手に入らない!というような
掘り出し物が少しだけ混じってたりするのがまたたまらない
でもって、どこかの店のひとがこれを狙ってやってきた・・という風情で
そこだけで用事を済ませるともうなにも買わずになにも食べずに帰ってきてしまった(笑)
それでも楽しかった
駐車場が一日料金になってて馬鹿高くなってても(泣)それでもたのしかった!(笑)


山笠が終わると夏がきて
放生会が終わると秋が来る


あれは高校3年生の頃
夏で終わった合唱部と入れ替わりに体育祭の練習が始まり
高校最後の体育祭のためにいろいろ走り回りながら
夕暮れ時、新しい体制に変わった部活を覗きにいく
「今日はみんなで今から放生会に行くんですよ」という後輩と
同じ想いを抱えた3年生数人と夕暮れ時に行ったことがある



ああ・・夏は終わったんだ
それでも季節は巡りながらこうやって優しい想い出と確かな繋がりを残してくれたんだ・・・
と、どこか淋しいながらも穏かに微笑むことのできる風が吹いていくことを感じさせてくれた
もうあの時と同じ風が吹くことはないけれど
それでも夏が過ぎ、いつしかやさしく秋がはじまる