撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

よう稽古したなあ(ちりとてちん)

 草々が喜代美の三味線を誉める。寝床にあつまる大人たちが
そんなふたりの様子をあたたかく見守る。


 誰かに自分のことを認めてもらえるというのは嬉しいこと
だ。頑張ったことならなおさら・・好きなひとにならなおさら。
 喜代美が、何もいわず三味線を稽古してきたこと・・それは、
苦しい自分の恋心をどれだけ自分の中にじっと抱え持ったまま
落語に、三味線に精進してきたか伺える。大人になったねえ。


 子草若が悩み落ち込んでいるのを、父であり師匠である草若が
励ます。・・励ますというより、きっと伸びる、上手くなる、と
信じていることを伝える。静かな眼差しで伝える。


 なんて素敵な大人なんだろうと思った。信じること、信頼する
こと・・それは理屈でも計算でもない。今現在の弟子・子供が
どうであれ、心から成長を、成功を信じてくれる存在がいると
いうことは、子供にとって、弟子にとってなんてありがたいことか!


 しかしながら・・自分のことは自分が一番わかる。いくら人に
認められ許されたとしても、自分が自分のことを認めてやれなければ
自分の心はひとつも許せないのだ。分かっているに違いない・・
小草若自身も・・。


 一門会なんかオレにとっては何も意味がないという小草若だが
本当は小草若にとっても大きな意味はあるはずだ。いままでどこか
逃げていた本当の意味での落語との対決・父と同じ場所に立つこと。


 よう稽古したなあ・・そう言われて素直に微笑むことが出来るよう
誉められたときに心からのうれし涙が流せるように・・いちばん
向き合わなければいけないのは、やはり自分の心となのだろう。


 草々の過去が気になる・・何だか走り回ってる小次郎おじちゃんが
それに繋がる情報までひっかけてきそうよねえ・・。
 それにしても・・ワンちゃんたちの写真かわいすぎ!落語小芝居
ここまでやってくれたか!クロさんったら、ホントに落語演じたら
昔の若狭より上手下手よく分かってらっしゃるようでしたよ(笑)