撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

後になって気づく想い(ちりとてちん)

 長い年月が解けていくような今日のちりとてちんだった。


 後になって気づく想いはある。愛されていると確信してから
初めて気づく相手の思いやりや優しさはある。自分が傷ついた
ことはすぐその時に気づくけれど、自分が相手を傷つけたこと
は、ずっと後になって気づくように・・。


 生きていくことに必要なのは、赦していくことなのかも知れ
ない。言葉が生む誤解や過ちを・・。そして、言葉だけでは
どうしても埋められない隙間をぬくもりで満たすことなのかも
しれない。小梅さんが秀臣を抱きしめるのを見て涙がでた。
 早くこうしてやればよかったのに・・。親子なら言わなくても
傷ついてもいつかもとにもどっているけれど、血の繋がらない
人との関係はそうはいかないところがあるのだから・・。


 ユウスケが新しい草々のスーツを見て「似合いませんね」と
言い放つ。それを「似合うって意味や」と笑う草々。古い殻を
脱ぎ捨てて、身の丈にあったものを身につけた人は、もうすでに
ひとまわり大きくなっている。


 「いまはまだ・・」と言った清海だって、出来ない・・が言い
たいことではなく、「いまはまだ・・でもいつかはきっと・・」
がかくれた本当の気持ちなんだと思う。


 四草と草原の会話は最高だったな。四草は言葉には出さない
ホントのココロはなかなか見せない最たるヤツかもしれない。でも
そんな四草の優しい算段をきちんと見抜いてくれる草原にいさんは
やっぱり最高。


 親のできることは愛してやることだけ・・あの順ちゃんの言葉
がよみがえる。大切なひとに対してできることもやっぱりただ
愛することだけなのだと思う。