撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

水のいのち

 雨が降ったら雨の詩を思い出した。高野喜久雄さん作詞、高田三郎さん作曲
合唱組曲水のいのち」より「雨」


ふりしきれあめよ ふりしきれ
すべて たちつくすもののうえに
また よこたわるもののうえに


ふりしきれあめよ ふりしきれ
すべて ゆるしあうもののうえに
また ゆるしあえぬもののううえに


ふりしきれあめよ わけへだてなく
かれた井戸 ふまれた芝生 
こときれた梢 なおふみたえる根に


ふりしきれあめよ そして
たちかえらせよ
井戸を井戸に 
庭を庭に
木立を木立に
土を土に


おお 
すべてを そのものに
そのもののてに そのもののてに


 合唱曲として歌っていたころは、それだけをそのまま
歌ってました。解釈もそこそこ、作者研究なんて、全然!
 だから今でも大部分は、合唱曲としての面識しかないです。
祝婚歌」を探して、「ひとに」にひかれて買った吉野弘さんの
詩集に、「雪の日に」がのっているのをみて、合唱組曲「心の四季」
の作詞者さんって、よく教科書にのってた「夕焼け」(電車の中で
心優しい娘が席を譲って・・・でせつないやつ)を作ったこのひと
だったんだ!と物事が、ぱらぱらと繋がってきたのは、割とこの頃
です。・・すみません、わかりにくくて・・・。


 忘れたころに花開くのもそれはそれで楽しいな。


 年取って、涙もろいです。いま、この曲を聞き返して、なんて
わたしの心を揺らす歌なんだろう!なんて思っちゃったけど、考えて
みたら、いろんなものとともに、この曲もまた私の一部を作って
くれているんだなと思いました。はてしない言の葉が降りしきり
降り積もり・・・とっても不思議に穏やかな気分です。