撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

雨の匂い

明け方に久しぶりの雨
疲れ果てて横になっていたらそのまま眠った火曜日
夜中にお風呂に入って眠れずにいたころ


縁側から忍び込む雨の匂いが懐かしい


6月に合唱のコンサートで聴いた曲を
全く別の思いがけない場所で聴いた
また繰り返し聴いてみる
涙があふれて仕方がない
しょうがない
思いっきり泣いてみるか
と覚悟


息が詰まって寝ていられなくなった
まったくもう!


いつの間にか雨はやみ
庭の木はさわさわと揺れて涼しい風を送る
半分明け始めた空の明るみで夢の中の景色のように見える


うんと昔怖い夢をみた時
ひとにその夢の話をしたら
僕もそんな夢みたことあるよって言ってくれたひとがいた
そうなんだって思ったらそれだけで安心した
だからといって
夢をみたことも消せないし
夢をみるときは自分で耐えるしかないのに
それでも
それだけでよかった



遠くで聞こえる雷鳴
揺れる木々たち


また雨は降るかもしれない
それでも朝は来る
もうすこしだけ泣いたら
今日を動き始めよう
今日を始められることに感謝して・・・