撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

まるごとをみること

 NHKをみていたら、いきなり臨時ニュースが始まった。大阪から高知に
向かった全日空の飛行機が、着陸の際、前輪が出てこなくて、後輪だけで
着陸を試みる・・という場面だった。


 いま、後輪のみで無事に着陸した模様。着陸の機体の保ち方も、消防車の
動かし方も、滑走路の準備も、説明を聞くと理にかなったことばかり。その
とおりに対処できて、大きな事故を招かなくて何より。乗っていた人たち
にも、異常はないようで、何よりでした。いったい、機内ではどんな事が
起こっていたのだろう?想像すると恐い・・。だんなと二人でなんかは
絶対嫌だな。(・・・って一体どんな夫婦だ!)


 今どきの大きな飛行機は、ほとんどコンピュータ制御だとかきいてると
もし、なにか起こったときにいったいどんな対処ができるのかと、ちょっと
恐くなることがある。もちろん、今でもパイロットなんていうのは、昔と
変わらぬ、厳しい訓練と、豊かな経験がないと、出来ないよなあ・させて
ないよね!・・とは思っているけど、他の交通機関などで時折起こる、
プロらしくない事故をみると、もしや飛行機も・・?って恐かったりした
から。


 当然と言えば当然ですが、プロフェッショナルな仕事ぶりに安心しました。
あとの問題は、飛行機造ってるほうも、ちゃんと考えてくれてるかどうか
だな。(ボンバルディアDHC8型だと)




 何かの仕事をするときに、自分の役目だけでなく、その組織全体がどんな
ことをしているのか、自分の仕事がその中でどんな役割を担っているのか
を考えることは大切なことだと思う。責任は上のものがとるのが本当だと
しても、それくらいは考えてないと、自分がやるべきこと、やってはいけない
ことがみえないのではないのか?何か起こったときに、「上から言われた
から」と、いうのは、あまりにも子供過ぎる発言に思えることもある。
それは、上の人を本当に信頼しているときにだけ使っていい言葉だと思う。
否定の意味が含まれる時は、大人としては、ただの言い訳に聞こえるほうが
多い。


 単純な電話勧誘やティッシュ配りの仕事だとしても、誇りの持てる仕事と、
ただの小遣い稼ぎ、かたや、犯罪の片棒担ぐ大変なこと・・と大違いに
なる可能性があると思うんですけどね。


 十年ほど前に、同窓会の仕事をしたことがある。途中から仕事に加わった
人が、それまでの経過を他のひとに丹念にきいて会の様子を把握しているのを
周りでみていた私達数人。そのなかのひとりが、「全部わからんと気持ち悪く
て動けんっちゃろ?その性格は、墓穴をほるよ〜。とことんまで関わる
もんね」
 その時そう言って大笑いした仲間たちは、十年経ってもなにか事が起こる
たびに集まっています。信頼できる仲間たちです。


 ちなみに、十年経って、かなり肩の力は抜けました。関わり合いになりたく
ないものは、潔く関わりを断つことと、信頼する人々のやることは、おかしな
間違いになることはないだろうと、静観することを少しは覚えたから・・。
 全体を見渡せるからこそ、自分のいる場所に安心できることはあるなあ
と、思っています。