撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

家族の写真(芋たこなんきん)

 思い出が増える。思い出が繋がる。ああ、あの時出逢ったのは
今日のこの日に繋がるのだったのだ・・と不思議な気持ちに
なる。それが、幸せを感じるものだったとしたら、これ以上
ない感謝の気持ちが湧いてくる・・・。


 ひとを愛するとき、その人の思い出も愛しいと思えたら、
未来さえも大切に思えたら、それはなんて幸せなことだろう・・。


 段ボールをぐるぐる運んでいる場面といい、大工さんとの
本棚をめぐるやりとりといい、なんとなく落語のようなおかしさ
だったなあ・・。枝雀さんを思い出してしまいました。


 枝雀さんといえば・・・田辺聖子さんの「苺をつぶしながら」
という本の中で、主人公乃里子さんが、出逢う男のひと。
「体を柔こうする万病に効くクスリ飲みまひょ」と、乃里子を
口説く男のひとを、落語家に設定してあったのだけど、もちろん
だれがモデルというわけではないのだけれど、若い頃のわたしは
勝手に枝雀さんを思い浮かべていたなあ・・なんてことを思い
出してしまいました。田辺聖子さんは、だれを想像して書かれたの
だろう・・ちょっときいてみたい気がします。