撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

結婚!(芋たこなんきん)

 町子さんと徳永先生が結婚を決意した。それぞれの家族に報告。
「結婚!」「誰か反対してるひといてるの」「あんたの好きなように
しなさい」「話はそれだけ?」・・・なんて淡泊なお母さん・・・
娘の一大事も虫歯の痛みには勝てませんでした・・・。


 徳永先生のお宅では大騒ぎ・・。それでも、一番落ち着いていて、
息子の話を何度も頷きながらじっと聞いていたお母さんの姿が印象的
でした。


 お母さんになるの?という娘に、違う、新しい家族になってくれるんや
というお父さん。そして、お母さんになるんやのうて、結婚するんや
という町子さん。この間の夫婦の話と合わせて、とても重要なポイント
だと思いました。この家族に限らず、男と女にかかわらず・・。
 シンプルに生きるということは、決めごとや、思いこみを減らすという
ことでもあると思う。女だから、お母さんだから、男だから、家族と
いうものは・・。そんなことは言わずに、やっていくうちになんとかなるよ
中途半端と中途半端を合わせたら人生満杯やないか!という徳永先生が
とても、頼もしく、好ましく見えました。


 結婚する、一緒に生きていくということは、機嫌良く暮らしていきたいと
思うとき、ひとりより、二人の方が、それが楽しく出来そうだから決心
したこと。この人と一緒にいたいと思う気持ちが基本。


 「気を取り直す」ということを、田辺聖子さんはよく書かれる。いろんな
ことはあるけれど、行き詰まったときに、まずは美味しいものでも食べて
心を落ち着けてからもういちどゆっくり考えたら新しい道が開けると・・。
 


 だれかと一緒に生きていくのなら、二人の時間はその、ニュートラルな
時間にしたいものだと思う。たとえ、二人が一緒にいることによって
生まれた煩わしいことに悩んだとしても、事情が変わり、忙しい出来事が
増えたとしても、はじまりの気持ちを忘れずにまっさらな気持ちで向き
合える時間をなくさずにいたいと思う。そんな時間を忘れることなく
持つことが出来たら、日々の悩みもまた、そこそこに、こんなとこやな、
とぼちぼち解決していけるんじゃないかな?という気分になれそうです。