撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

もの言えぬ世の中(純情きらり)

 笛子さん、国語の先生だったんですね。しなやかで、まっすぐな
立ち姿がとても美しいと思った。桜子は、若く、青い、堅さ。杏子には、
水をたっぷり孕んだような、やわらかさを感じています。


 源氏物語が、ダメで、それが天皇のはなしだからだなんて、形や表面に
こだわるところは、そして、本当の中身なんか見ようとしてないとこなんか
変わってないよナと思う。もちろん、戦時中の制限は、今だったら考えられ
ないくらい厳しくて、いけないと決めつけられた人は、とんでもない扱いを
受けたらしい。冬吾さんもしゃべっていたよね、ともだちのこと。


 これから、どんな話になるのだろう・・。戦争が嫌だと言えない。戦争に
行きたくないと言えない。愛しい人が戦争に行って淋しいとも言えない。
無事に生きて帰ってきてとも言えない。あなたがいなくて淋しいと手紙に
書くこともできない。愛しているから早く帰ってきて下さいとも言えない。
 大きな国と言うものを考えても胸が痛みますが、ごくちいさな、わたしの
恋心を想ってみただけでも、息が詰まる程に悲しくなります。


 それにしても、笛子先生。教師を続けたかったら、冬吾さんと別れなさい
って、なんで?そんなに危険人物に見えたの?彼。いやいや、校長は笛子を
辞めさせたがっているのか。自分が働いて冬吾さんに思いっきり絵を描いて
もらおうと思っていた笛子にとっては、簡単に愛を選ぶだけでは解決しない
難しい選択になってしまいますね。普通、こんな条件出すものですか?
・・一瞬、誰かが焼きもち焼いて、二人の仲を裂こうとした陰謀かと思って
しまいましたよ・・・!