撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

アスリートに魅せられて

土曜日、ほっと落ち着いてテレビをつけると
横浜でのトライアスロンの様子を放映中
エリート男子の部がちょうど始まったところ
今年もトライアスロンウォーリーを探せ
一度でふたつ楽しめるこの大会にめぐり逢えましたかと
しばしその場でテレビ観戦
大会のホームページを開きコースを確かめる
あっという間に流れていく画面を確かめながら
ようやく景色と地図が重なってきたのはもう
バイクの周回もあと2回ほどになったころか
かなり激しいと思われる雨のため
前に観た時とはまたレースの印象が違う
何回か起こる落車のアクシデント
スピードの緩急とコース取りに滲む緊張感
ランに変わった選手たちの体躯と肩と四肢の動き
トライアスロンってホントに三種目総合なんだなあ
ラソンや陸上の選手とは違う体型の個性の幅は
競技の幅の広さとなぜだか日常に繋がる親近感を感じた


同じ風景の中を繰り返し通る選手たちの
その時々に違う駆け引きや表情を見ていて
ふと昔みていたアイスダンスのオリジナルセットパターンを思い出す
同じルーティンの演技を3回
しかしながら単なる繰り返しではなく
たたみかけるようにその精度を上げ迫ってくる
知っているはずなのに観たはずなので
それは新しい感動とすこしばかりの親密さを増して
終わった時にはもう虜になり好きでたまらなくなっている
そんな凄いカップルが何組かいたなあ・・と懐かしい


選手たちもまたなんどか通る景色と今日のことを覚えるのだろうか
何年か前のこの日とまた未来のこの日を思うのだろうか
途中であきらめざるを得なかったひとも
バイクを抱えて走った選手も
雨の中抜かれた後姿も
最後に振り切ってゴールした姿も
どれもこの日に張り付いてきっと離れない
どれが本物のウォーリーか分からなかったことも
もう最後はそんなこと構わない気がしてきて
雨の中旗を高々と掲げる誰かに感謝と応援の拍手を送りたくなっていた


繰り返すこと
継続すること
関わり続けること
存在し続けること
そのどれもが簡単ではないことが
やっと本当にわかり始めて
しばしテレビ前でその姿に魅せられていた土曜の午後