撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

三日月を見上げて


暮れかかる空に綺麗な三日月が見えた
空を見上げるのも久しぶりのような気がした
いつもだったら寒いなあと息をふっと吹いて見上げた
そこにキラキラ光る星
そうそう、寒い日は格別に星が綺麗と
そんな見上げ方
今日はふと・・だった
ゴールデンウィークの中盤
割と余裕を持った時間に帰りながら
あら・・久しぶり・・と


何があったわけではないけれど
誰かとゆっくり向き合って
お互いに顔を観ながらお互いの話をできるのはいい
その話の中身が他愛もなければなおさらいい
話すことがなくなってもまだ一緒にいたくなるほどの時間もいいけれど
ああ、そろそろ眠たいや、また会おうねって
ゆるゆると別れるのもいい
恋になりそうな想いも好きだけれど
きっと死ぬまで続きそうな友情も悪くない


ああ
そうだ


そのひとの幸せを願える関係がいい
なにをしていても構わないけれど
元気でいるかなって会いにいって
どうしてた?なにかあった?って言ってもらえるのがいい


特別な席はいらないから
いつも思い出す写真のはしっこには必ずいるような・・・


細く光る三日月が温かく見えた
季節は少しずつ進んでいる