撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

ちいさな箱

心の中にはちいさな箱があるのかもしれない
何より大切なものをそっと密かにしまっている箱
自分でも開けたことがないかもしれない
大事な大事なちいさな箱
なにが入っているのか自分でも知らないかもしれない
それでも守るべき大切な箱
その箱を守るためにひとは時には鬼にもなるのかもしれない
いつか
その中に自分が持っているものはなんなのか
どうやったらそれを守れるのか
自信を持って生きていけるようになったら
ひとは不安をなくして前を向いていけるのかもしれない




と、考えながら・・・




たとえ自分のことでもすべてをすべてわかるということは
人間としてはできたとしても
いきものとしては傲慢なのかもしれないと思い始めた夜
こころがからだとつながるもっと深い混沌としたところに
触れてはいけない秘密の小箱があるのかもしれない
ただ懸命に生きることでバランスをとるしかないような
そんな思惑さえ見透かされては立ち消えてしまうような
ただそんなものの存在をどこかで感じて
拭い切れない・・そして決して忘れてはいけない・・畏れのような
そんなもので守るしかない
ちいさな箱があるのかもしれない