撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

若い頃(てっぱん)

あかりが面接のために最後の定期演奏会を欠席した
面接の書類には「都合が悪い人は前日までに云々・・」
と書いてあるように見えたが・・・


どうして若い頃というのはどちらかを選ぼうとするのだろうか
どうしてどちらかのためには必ずもうひとつを否定しなければならないのだろうか
必ずなにかを傷つけて
そして自分が誰よりも傷ついているように感じて・・・


なんでえ〜!!!と思いながらもどこかでその若さが懐かしい
きっとわたしもあんな風にバカがつくほど正直なつもりの自分勝手だったんだろう


友達はいい
親友はなおいい
血縁に関係なく出会って培ってきた関係
重い重い告白のはずだけれど、同じ若さをもっている親友は
その重さを感じることなくただ一緒に抱き合って泣いてくれる
どっぷりと浸れるその若さがいい


みんなそれぞれにみっともないほどに懸命にあがいている
今は・・その一生懸命さだけで十分だと思う
いつか気づくだろう
血が繋がっていようといまいと
ここにこうしていることは縁をつないで生きてきたことに変わりはないことに・・