撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

目には見えんけど(ゲゲゲの女房)

茂と布美枝が会話する場面
ゆるやかな時間が流れるのを感じる
目には見えんけど、確かにある・・・
それは妖怪だけでなく心の中にあるあらゆるもの・・・
亡き人を懐かしむ気持ちも御先祖様に手を合わせることも
目の前に何があるわけではないけれど確かにある
仕事の合間にふとこうして話す時間もなにがあるわけではないけれど
人と人の間に何かを生み出す


布美枝が家の前を掃いている
ほんのすこしばかりの植物が映るだけなのに
なぜかその季節やまわりの自然を思う


どんなに貧しくてもどんなに忙しくても
目に見えないもの、音に聞こえないもの、言葉にならないもの
そんなものをどこかで感じる心の余裕がいるのでは・・と思うことがある
心のどこかに引っかかっていながら
目をつぶり見ていないふりをしているときはどこかうつむきがちになる


布美枝が思いだした小さい頃にであったひと
あれは茂だったのでは?と・・・
それがぴたりと焦点があってそうだったと分かるのも感動的ではあるけれど
いまはまだ・・
それは大切なひとつの思い出・・というだけでいい
もしいつかそれが必要なときは
それはきっときれいに浮かび上がってくることだろう