撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

火が点くまで

 花園に続く高校ラグビー県大会決勝。レベルファイブスタジアムにて
・・まだ博多の森って言っちゃうなあ・・わかりやすいし(笑)。


 応援席は両校の生徒でいっぱい。なかでも筑紫高校はもうずっと声を
あげて応援を始めている。スタジアムに鳴り響く声・・気合い入りまく
り!(笑)。かたやヒガシは余裕?さすが前年の全国覇者!ってところ
でしょうか・・まあ、高校生ですから出場メンバーはほとんど変わって
るんですがね。


 お目当てはずっと応援している一年生の彼。一年ながら、もうヒガシ
でレギュラーはってるのは、さすが小学校の卒業の寄せ書きに「将来の
夢はラグビー日本代表になること!」と書いただけはあります。


 先制点は筑紫。初トライも筑紫。ヒガシはいつもの次から次へとつな
げるプレイがどうもリズムに乗れない。パスを渡すのが一呼吸遅くて
からまれてしまったり、ラインアウトがうまくマイボールにならずに
相手にとられてしまったり・・。


 それでも彼を見ていると負ける気がしないのはなんでだろう。チーム
に彼がいるだけで、なぜか安心して楽しめるのはなんでなんだろう。小
学生の時からずっと見ていて、彼が中学で活躍し始めたころには、もう
そんな気がしていた。彼が慌ててないときにはそのチームは大丈夫!
 抜群の身体能力とラグビーセンスでぐいぐいとチームを引っ張って
いってくれる彼だが、実に全体をよく見渡していて、必要な時に
必要なところへきちんと走っていっている。何度起点になったことか
何度ピンチを救ったことか!


 と、ほとんど彼をみていたレベルファイブスタジアム。ヒガシの応援
席は、こんなにドキドキする試合になるとは思ってもみなかった関係者
の緊張感でいっぱいになっていました。ようやくトライが取れた時に
後ろの席から聞こえてきた声が印象的だった。
「そう!それ!もっと仲間を信用せんと!」


 そうだよなあ・・。なんでか今日の前半は自分で行ってはどうしよう
もなくなってからボールを放る・・という感じだったもの。仲間を
信用してこそ、相手に託すことも、自分が我慢することもできるんだろ
うと思う。そして仲間を信用するためには自分も信用されていると
感じられること。それには自分自身をも自分で信用していなければ!


 筑紫は試合が始まる前から士気を上げて揚げてもう燃え上がらんばか
りに試合に臨んでいた。もし、チャンスを止められなければ、ヒガシが
ピンチをくぐり抜けなければもう手がつけられないほど燃え上っていっ
てしまったかもしれない。しかしながら、ヒガシはきちんとおさえるべ
きところをおさえた。さすが実力のあるチームだ。あとは、このクール
なヒガシの面々に火を点けるのはだれなのか?いつなのか?


 ひとりひとりが内に秘めた情熱を、仲間とともに燃やし続けることが
できたなら・・今年のチームもまたひと試合ごとに成長していく奇跡の
フェニックスになれるのではないかと思うのだ。


 夕方地元放送局で録画編集にてテレビ放映。出てるよ!と息子たちに
いうと素直に見ていた長男。観終わって言うには
「峻のプレイを見ていたらラグビーしたくなるぅ!
 よおし、とりあえず今からジムに行って鍛えて来よう!」
 ・・あの、試験前で、勉強するように特別にお休みもらってたんじゃ
なかったんですか?????テスト前になるとピアノの練習をしたく
なっていた母の血をひいてしまったか!(泣)。


       東福岡高校12:10筑紫高校・・・でした。