撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

順ちゃん・・順ちゃん・・(ちりとてちん)

 どうしたらいいやろ・・ホントに考えても考えても分からない
くらい切なくって・・。


 糸子さんの、あやまるんならふたりで・・いやあやまらんで・・
って、支離滅裂のようで、すごく分かる。娘としての順子ちゃんは
胸が張り裂けそうにどうしようもなくて、でも、愛しい人の子供を
もっているひとりの女性としては幸せを胸に抱いて・・。


 ひとの身体って、あたたかいなあ・・と思った、という順子の
そのシンプルな感覚がこころに沁みた。どうしようもなくて
順ちゃんのことを考えてうずくまる喜代美の横に同じかたちで座り
込む草々、そうしてふたりが寄り添っているのが暖かく見えた。


 どんな言葉を掛けるより、どんなことをするより、まずその人の
ことを思って寄り添うこと。何も出来なくてもそばにいること。
 そんなシンプルなことがふたりの心を育てるのかもしれない。