撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

心の中に積もるもの(ちりとてちん)

 昨日の流れからとっても気になってた今日のちりとてちん
ですが、何だか朝見たときははまれなかった。何を書いたら
いいかわかんないほど盛りだくさんのひとが活躍したってとこ
もありますしね(笑)。


 単純に切なくなったのは、喜代美が草々に膝を貸して「絶対
ひとりにさせへん、私がそばにおる・・」とつぶやくところ。
 昨日から突っ走ってる喜代美ちゃん、いかにも朝ドラのよくある
ヒロインらしかったねえ(笑)。急に気が変わってバラすし、
師匠に刃向かうし、走るし、おまけに雨に降られるし・・。
 急に我が儘になったような気もしたけど、もとからそんなに
性格良かったわけでもないんですよね。文化祭の三味線をやめ
ちゃったっていうのもある意味無責任なんですが、一人抜けても
だれにも迷惑かけなかったっていうのが淋しいような・・。
 気が変わったり急にすること変えたり・・っていうのは今までも
あっただろうけれど、いつも地味に後ろ向きにだったから、あまり
他人に影響を与えなかったってところ。その彼女が、身勝手とは
いえ、徒然亭のみんなの前で啖呵を切ったかたちで飛び出したって
いうのはすごく前向き!自分の心そのままに突っ走るエネルギーを
持てたってところは評価したいなあ。草々への想いを隠して、この
二年あまり落語に精進してきた喜代美。隠した想いが、その年月に
降り積もった想いがどれだけ大きなものだったかがしのばれます。
 「私がそばにおる・・」の「私」はその想いを込めちゃったんだ
ろうなあ・・。何だかそれは単なる恋心ではなく、もっと深く愛する
ひとを想うこころ・・たとえば母のように愛するひとを守りたい
という決心のように聞こえました。草々が目覚めたときには「帰り
ましょう」「大丈夫」とだけしか言わなかったけれど、草々は何が
どうしてこうなってるのか分かんないままのようだったけれど、
まあ・・あほか・・と言われながらも連れて帰ることができたって
いうのは良かったってことよね。


 「柳眉」さんですね。久しぶりで顔も覚えてなかったけれど
おかげさんでしっかり覚えましたよ(笑)優しい顔して穏やかな
喋り口で、でも「この頑固者のくそおやじ!」なんていっちゃう
あたり、隠された落語への想い、草々への対抗心は、尊健に負けず
とも劣らないというところでしょうね。いやいや、それ以上に
草々というひとが若手の落語家の中でいかに評価されて、まわり
からも意識されてたかっていうのを感じさせられましたね。


 徒然亭のみんなは大騒動。手は上げるし、破門はされるし
四草が草原を殴っちゃったのはびっくりです。ある意味算段?(笑)
その気持ちを受けとめながらきっちりお返しする草原にいさんも
素敵です。こんな血の通った暖かい算段が出来るようになれば、
四草があの落語の稽古をつけてもらえる日も近いかな。


 喜代美が帰ってきたところまでは「破門」の乱発だった草若師匠
でしたが、草々の顔を見た途端に変わったよねえ・・。もちろん
弟子入りさせた日から親子も同然の関係なのだろうけれど、草々は
また特別な弟子でもある。その可能性の高さに惚れ込んで弟子入り
させたところ、若手落語家のなかでも注目株であるところ、そして
草若師匠が落語をやめていた三年間もずっとそばにいたところ・・。
 今になって、草若が草々に自分のそばにいても何も出来ないから
早く出て行け・・と言っていたのがどんなに草々のことを想って言って
いたのかが分かる。また、何も出来なくなった自分のそばに草々が
いるということがどんなにこころを締め付けていたことか・・。
 すごく苦しいことだったに違いない・・しかしながらそれはどこか
希望を捨てられないという苦しさ・・もう一度生まれ変わるための。


 草若がもう一度高座に上がる直接のひきがねになったのは息子の
小草若の落語だった。これも大きな意味のあることだったなと思う。
 しかし、芸の世界に生きるひとの親子関係って大変だろうな・・
と思う。いや芸に限らないかもしれないけれど、実の息子以上に
父と深い繋がりを持つ存在がいるというのは、血の繋がった子供に
とってはそれもまたきついことだろうと思う。


 さあて、朝ドラヒロインとして一皮むけたような気がする喜代美。
来週はどうなることやら・・。小草若ちゃんの元気のなさも気になり
ます。「男は仕事が上手くいってないと口説くこともためらわれる」
とかいう説もちょっとばかし分かるような気もするし・・。ただいま
練習中のネタは披露してもらえるのかな。小草若のまじめな落語
聞いてみたい!なんて思います。


 徒然に書き綴ってしまいました。明日はないから淋しいな。