撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

あはれのチャンピオン(ちりとてちん)

 哀れの田中と哀れ合戦をして勝ってしまった喜代美ちゃん。
本当にあんな取り立て屋なんているんかい!?ってほど、なん
ともありえないほどのシチュエーションながら、もう楽しん
じゃったほうが勝ちっていう場面でしたね。落語のお話さながら?
 思ったのは、落語は確かに文化であろうけれど、それ以上に
人の話、人のやりとりを、まともに聞く、ということも文化なん
じゃない?ってこと。発信するひとがいても受け取るひとが
いなければ、それは成立しないものだ・・と思ったりして。


 喜代美が勝ったのは、リアルで新鮮な事実の勝利でしょうね。
本当のことはいつも人の心を動かすのかもしれない。そして
喜代美にはそれを伝える力がある・・。自分ではまだ気づいて
いないだろうけれど。師匠想いの草々は、いち早く師匠が喜代美
に何かを感じていることに気づいて喜代美を側に置こうとして
います。相変わらず唐突ではあるけれど(笑)。毛糸のパンツに
照れるヤツですもん。あのいきなり頭をつかんだり、おでこに
手を当てたりする率直さの意味が分かるというものです。でも
あの一言はよかったね。「母親に産んだ子の悪口いうたらあかん」
って・・。たとえ自分のことでもそうなんだ・・って妙に納得。
 この一言で、なんとなく彼が、大切なものがわかっている
優しい男に違いないって感じられた今日のドラマでした。


 哀れ・・っていったら何となく情けないけど、「もののあはれ」と
いえば、それはなんともひとにとって素敵なことですよね。しかも
「チャンピオン」じゃん!すごいと思うよ、喜代美ちゃん(笑)。