撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

自分の心にこそ・・(さくら)

 男はいつも一人でその気になってひとりで満足してる!


 はは、このセリフだけでも何か深いなあ・・なんて思ったりして(笑)


 桂木先生がとった行動に対して、男達は、「身を引いた」だとか
自分を犠牲にしても相手のことを思った・・とか、大したもんだという
評価だったけれど、女たちからは、そんなの男の身勝手だ、とか女の
気持ちを無視してる・・とか、全然ちがうのが面白い。


 さくらがみどりさんに言う。誠実に・・というのなら、自分の心にこそ
一番誠実であってください。一番、気持ちに近い答えをだして下さい・・と。
 自分のことを・・桂木先生の気持ちが聞きたかったのに・・答えは
それから考えてもよかったのに・・と。


 男だって、相手のことを考えてない訳じゃない。桂木先生だって
さくらのために一番いいと思ってそうしたのだとは思う。しかしながら、
それが時には女から言わせると女をバカにしている・・と思う。


 一番いい札を相手に渡すことが相手の望んでいることとは限らないのだ。
自分が持っているすべての札を隠すことなくお互いに見せ合うことから
これからの物語が始まることもある。選ぶ道が今見えている道しかないとは
限らない。最短距離ではなくても、どちらの気持ちも大事に出来るまた
違う道がどこかにないとも限らない。そして、それはやはり、ふたりが
気持ちを見せ合って、本当に望んでいるものを話し合って・・という
そんな作業をする中でしかみつけられないのではないかと思う。


 男は女を不幸から遠ざけたい・・と自分が悪者になろうとするのかも
しれない。しかしながら、女にとって好きな人から拒絶されるほどの
不幸があるだろうか!
 たとえ結果は同じになったとしても、ただ置き去りにされて恨むように
傷つけられるくらいなら、どんな目にあったとしても、自分で選んだことで
傷ついて涙を流したほうがよほど傷の治りが早いような気がする。