撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

すべては加賀美屋のために(どんど晴れ)

 見ていて切なくぎりぎりと歯がゆかった結納の会食での
やりとり。夏美の両親というのはなんであんななんだろう。
 まあ、自分の店のお客さんの相手をしているだんなの袖を
引っ張ってわざわざ夏美の結納が決まったことを知らせる
母親だったりするんだから、もう結納の席だったら、我が娘
夫婦のことしか考えられないのは仕方ないと言えば仕方ない
ことなのか。あの場で問いつめたらどちらに転んでもその場が
とてつもなく気まずくなることくらい想像できるだろうに・・
まったく我慢して待つことができないんだ・・ということを
予想させる昨日のケーキ屋さん前でのエピソードだったんだ
と、今日納得させられました。
 天然で、目の前の人のことだけ考える・・・夏美ちゃんって
親からもらったものを、とてもいいかたちで育ててきたんだ
ろうな・・・なんて(笑)。


 今となっては、あの席での伸一ってひとりぼっちだったんだ
と思います。仲人さんも夏美・柾樹縁のひとで、加賀美屋のこと
は特に知らないし・・。昨日はひとりでパクパク食べて飲んで
いた伸一を大人げないこと・・と思っていたけれど、なんだか
母さんに連れられて母さんを頼りに座っている子供が母さんに
置いてかれてショック受けてるみたいで可哀想にみえました。


 そんな伸一だからこそ・・環は自分の決心をだんだんと確信に
変えていってるんだけれどね・・。


 あの場で宣言しなければならなかった環の心を思うと切ない。
しかしながら、あの場でなければ、いったいどこでいつ宣言
できたのか?違う場所だったからといって、違うものになった
だろうか?


 カツノも環も、母親としてより女将としての重責で辛い想いを
胸に抱えている。しかしながら、カツノと環は違うし、加賀美屋に
いる人間もカツノのときと今とは違う。加賀美屋のため・・と
尽くしてきた女将という母親によって、加賀美屋が伝統を増して
きたように、加賀美屋の懐が深くなり大きな愛で、加賀美屋を思う
すべてのひとを暖かく包み込めるほどのものに育ってきていると
信じたい。・・やっぱり伸一、気になるぅ〜!(笑)。