撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

言葉を交わす・心を交わす

 ちょっとしたメールや手紙で、さりげなく誉めてもらったり
励ましてもらったり・・そんなことがたまらなく嬉しいことが
ある。


あなたならきっとできると思います・・とか
あなたと一緒にした仕事だったから上手くいった・・とか
あなたがいてくれて心強かったですよ・・とか


 言葉はそれだけで一人歩きするけれど、その言葉が本当に心に
沁みる時は、その言葉をやりとりする人の心がきれいにその
言葉に重なり響き合ったときではないかと思う。


 素直な言葉を話したいと思う。しかしながら、ただ自分の心の
ままに、前のめりになるような言葉ばかりで話していると、自分も
相手も疲れさせてしまうのではないかとも思う。もちろん、そういう
会話ができる、何とも幸福な時期や、真剣な場面があれば、それは
しあわせなことだと思う。自分の身を預けるほどの相手があってこそ
できることなのだから・・。そんな言葉のやりとりができるからこそ
信頼できる関係を育てていけるのだとも思うから・・。


 言葉を言葉のままに、なんの不安も思惑も感じずに受け取る・・
そんな当たり前のことが、自分の精神状態によっては出来なくなる
ことがあることを、経験もしてきたし、周りの人々に見かけたことも
ある。どうして、そんな些細なことに神経を逆立てるように反駁
しなければいけないの?というようなことも・・・。


 愛しい心も、はがゆい想いも、揺れ動く心も、ひたむきな決心も
大好きな自分も許せない自分も、その他もろもろすべて抱えて、それ
でも心はいつもニュートラルでありたい。いつ転ぶかもしれない弱さを
知っているからこそ、まずはひとりできちんと立って・・・。


 言葉を交わすことは、心を交わすことに他ならない・・と思って
いる。心を澄まして、瞳を開いて・・。深い深い・・しかしながら
覗き込めば、飛び込めば、どこまでも澄んだ水を湛えた、湖のような
そんな、静かな心を持ちたいと思っている。