撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

ただ信じる・・(どんど晴れ)

 夏美と彩華。あれだけ自分のこころをぶちまけた彩華に対して
夏美はいったいなにを語りかけるのかと思ったら・・・。


 うう・・いろいろ盛りだくさんすぎて書けない・・。あの
場面でわあぁ・・って感動的に泣いちゃうかと思ったら、何だか
肩すかしくらわされちゃったような気すらしました・・正直いうと。


 でも・・確かに・・わたしもすっかり忘れちゃってたことに
気づいたんだけど、彩華のあの話のあいだ、柾樹のこともそうだけど
浩司にいたっては、その名前すら出てこなかったのよねえ・・。
 贅沢です!とくるとは思わなかったなあ・・・。


 この彩華と夏美との考え方の違いが、そのまま、彩華と夏美の
違いでもあるのだろう。そして、彩華は、女将環が見込むだけあって
その夏美の持っているものの決定的な価値に気づくことの出来る
能力を持っているひとなのだろう。


 だからこそ・・今日は、環の前で彩華が話すシーンのほうで涙が
出てしまった。自分と夏美の決定的な違いは、人を信じることが出来る
かどうか・・・。潔く負けを認め、浩司に手紙とあの皿を残し去って
いった彩華。その去り際は鮮やかだった。環の方が、まだあきらめ
きれずに未練を残しているかにみえても、一切こころ乱さずに、
自分で区切りをつけて退いたのは天晴れ・・といいたいほど。


 珠玉そのもののひとと、珠玉を見分けるひととは違う。分かるから
こそつらい部分もある。しかしながら、ひとは変わる・・環の言う
ように・・。珠玉とて、生まれながらに美しい珠もあれば、磨いて
輝く玉もあるのだ。そして・・人が変わっていくのは・・人を変える
力があるのは、やはり、ひとに他ならないのだろう。信じる力・・
という、見えないけれど、大きな力は、ひとを、自分の信じる道を
歩ませてくれる、なにより大切なものなのかもしれない。