撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

甘い関係

 台風接近のおかげで今日も読書三昧。本棚から適当に見繕ってきて
読み漁る。コミックより小説を選ぶのはいくらか難解なものを欲しがって
いる?といっても大好きな田辺聖子さんがせいぜいですが・・(笑)


 内容は・・・う〜ん、盛りだくさんで説明しにくい。これがいつだったか
テレビドラマになったってホントかな?「おはようさん」とかいう題名
であったらしいけれど、私は観てないので・・残念です。


 20代の3人の女性とそこに絡むいろいろなひととものごとのドラマ。
人間観察や、心の動きを言い表すのは、いつもながら見事。20代で、
こんなに考えられないよ!っていうくらい・・。


 でも面白い。これくらい昔の小説って、そんな若い頃のんでたお酒の
味や飲み方のような気がする。ざらざらして、焼け付くのだけれど、
なんだか体力でなんとかやってたようなエネルギッシュな濁りがある。


 年をとっていくにしたがって、そんな力はだんだんと形を変え、色を
かえ、澄んで舌触りのいいものに変わってきたような気がする、田辺聖子
さんの小説・・。まるでおなじメニューでもお料理の味が変わっていく
ように・・、お酒が寝かされて味を変えるように・・。


 それにしても・・甘い関係・・という男と女の関係・・・。
その裏に苦さを隠しているのはいつの時代でも真理なのでしょうか・・。


甘い関係 (文春文庫)

甘い関係 (文春文庫)