撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

ただただ頑張ってるだけじゃ(どんど晴れ)

 座敷わらしじゃなくて、行灯の油を舐める化け猫のようでした
ねえ・・(笑)。


 まったく、そのまま見てると、イライラして、ムカムカしてしまう
このところのどんど晴れ。しかしながら、ちょっぴり斜に構えて観ると
まるで今の社会そのもの・・?私達の周りにも起こりうる話・・?


 夏美のことをいろいろいう従業員たち。「やるじゃない」っていう
ひとことが何だか面白かった。人を妬んで、やっかんで、隙があれば
陥れようとする、そういう状態のほうが、この悪口を言っている仲居
たちにとっては普通の分かりやすい状態だってことなんだろうか?


 ひとは、自分と何か通じ合うもの、共感できるもの、理解できるもの
がないと、引き合わないのだろうな・・とつくづく思う。それが横軸。
 そして、縦軸になりやすいものが、上下関係。ある一部のひとに
とっては、力関係がそれになるのだろう。自分より上と見なせば手が
出せないけれど、下と思えば容赦なく自分のいいようにする・・。


 横軸を、仲間作り、信頼関係作り、相互理解、思いやり・・にして
縦軸を、上を尊敬し見習うべき相手、下を指導すべき守るべき相手、
と言う風に持って行きたいところだけれど、どうも、一歩間違えると
横軸が、相手するかしないか、縦軸が、へつらうかいじめるか・・
になっているようでおそろしい。


 このごろの加賀美屋の内部は、と〜っても老舗旅館の人が観たら
怒りそうな状況だけれど、人が集まるところ、組織だとか、会社だとか
こういうものなのだろうか?と、思う。トップから裾野へ、束ねる人
から、ただ自分の糧を得るために勤めるひとまで様々な立場と意識の
人がいて、上の人の意識が下へきちんと伝わってなければ、何か
ことが起こって人の心が乱れると、どこまでもバラバラに乱れていって
しまうものなんだろうか?いままで、大女将というカリスマ的な存在が
あったから上手くいっていただけで、板長も番頭も、況や仲居達など
大した考えがあっておもてなしをしていたわけじゃないってこと?


 番頭が時江さんに、いつから夏美さんの味方になったの?と言って
いたけど、時江さん、味方じゃなくて指導です!って言ってたけど・・。
 こういう低俗な考え方しか出来なくなってしまっている従業員に対
しては思わず叫びたくなってしまうよね。


「おまえたち余計なこと考えずに、宿泊代払ってる客のこと考えろ!」


 お部屋であやかをじっと待ってるこうじくんが、おあずけしてるワン
ちゃんみたいでいじらしかったです。誰にでも優しいわけじゃないよ
って・・あんなに素直に思ってるし、ちゃんと気持ちも伝えてるのに
あいそもなしにつれないあやかさん・・。ちょっとでも気があれば、あの
冷たさはないよなあ・・。つきあって二ヶ月なにもないのがバレバレ
です(笑)。彼女の心には、恋愛よりももっと大切な何かが・・人の
心を受けとめる余裕なんかない何かが・・覆い被さっているんだろうか。