撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

笑顔(どんど晴れ)

 笑顔はいい。何の思惑もないただこぼれる本物の笑顔がそばに
あるとそれだけでうれしくなる。


 夏美が翼とキッチンに立っている。決して気楽な状況ではない
はずなのに、それでも彼女は、目の前の翼に何ができるか、それだけ
を考えている。それだけがただ嬉しくて翼は思わず笑顔になる。


 生きているといろいろなことがある。どんなに考えても上手くいく
ことのほうが少なかったりする。一生懸命頑張っても、もっときつい
ことが出てきたりすることだってある。


 それでも目の前に大切にしたい人がいるなら、ほんの束の間でも
大事にしたい時間があるのなら、気持ちを込めて微笑んでみたいと
思う。


 泣きたい気持ちになることがある。どうしてだかわからないけれど
涙が出てくることがある。大切な人ほど、心を分かって欲しい人、
分かってくれると思っている人ほど、思い浮かべると涙が出て心が
乱れることがある。何度も何度も、母の顔を、父の顔を思い浮かべて
泣いたことがある。もしそばにいてくれたらどうして欲しいんだろう?
 何も言わずに、何も聞かずに、そばにいて欲しい。たまらなくなったら
頭を撫でてもらって、もっと泣きじゃくったら抱きしめて落ち着けて
欲しい。「大丈夫だから、大丈夫だから」って。何も考えずにただ安心
していられる場所を確認したら、きっと自分で歩き出す勇気がもう一度
湧いてくるから・・・。


 しかしながら、泣けないときはただ寄り添って笑って欲しい。どんなに
つらいことがあっても、それでも笑っていてくれるその強さが伝わるの
だろうか?それとも、生きていて、笑えるという素晴らしさにくらべれば
どんなに辛いことも乗り越えられるほどのものだと感じられるからだろうか?


 大女将と平治さんの関係もいい。生き生きとした顔を見ていたいだけだ
という平治さん。自分のことをこんなに気に掛けてくれている人は平治さん
だけだという大女将。ただ自分のことを思っていてくれる男の人って女に
とってなんて貴重でありがたい存在なんだろう!


 伸一にぴしゃり出来ません!というえみこさん。お前変わったなあ・・と
驚く伸一。そうです、人間って毎日毎日少しずつ変わるんですよ。ずっと
そばにいるから分からなかったり、離れていたから気づかなかったりする
けど、変わったなあって気づいた伸一はまだましなほう。「賢いあなたのこと
だから、どちらが得かよく分かるわよね」なんてつやつけてる(博多弁?)
元カノって、柾樹がどんな風に変わってきたのか分かってないみたい。まあ
それが、元カノの元たる所以ですわよね。今日の智也もグッジョブでした!
「美人で勝ち気、男としては、一度はつきあってみたいタイプだよね」って
おまえいったい何歳なんじゃあ!!!ってくらいませちゃってたりして、
それがちょっぴり生意気には見えても不自然じゃないところが神木隆之介
くんのすごいところよねえ・・なんて、やっぱり一番好きです。