撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

生きること死ぬこと

 めずらしくダンナが昼間に電話を掛けてきた。子供の前では話しにくい
実家の話など・・。


 入院だとか、介護だとか、そしていずれは看取りだとか・・どうしても
避けて通れない問題に順繰りに直面していくことになっていく。


 私と父を見ていたダンナにとっては、それに比べてうちの親たちの
なんとも落ち着かないじたばたしたこと・・と思えるらしい。それは
そうだよ。うちはもうすでに父と私だけだから、騒ぐにも騒げない。
船頭多くして・・なんてある意味羨ましい話で、何も持たずにとにかく
泳いでいくしかないような状況だったんだから。


 死ぬことを考えることは、生きることを考えることにつながる。何も
兆しのないころから、なにかを予感して、そして生きていく。だから
生きることは悲しく愛おしい・・と思う。


 お邪魔したブログに岩手山のいまの景色と4月の景色の写真が載せて
あった。山を被う雪もずいぶん変わっていたけれど、その手前に写る
木々の緑がずいぶんと変わっていた。景色は変わり、季節は巡る。当たり
前の毎日に、さりげないことがらに、ものごとの真理は写し出されて
いるような気がした。