撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

趣味程度・・というなら

 今日は2年に一度のピアノの調律に来てもらった。上の子を妊娠してから
だから、もう15〜16年になる。子供が出来たらせっかくピアノがある
んだから、いつでも弾けるようにしとかなくっちゃね、少なくともちゃんと
した音が出るようにしとかなきゃ、へんな音感がついたら大変だから・・
なんていって、ずう〜っと使ってなかった私のピアノを復活させたという
わけです。庭木の剪定と、ピアノの調律は、親からもらったものを絶やさない
ようにする、我が家のささやかな贅沢かもしれない。


 で、だれかがピアノを弾くようになったか?


 ・・・残念ながらいまだにかろうじて思いだした時に触ってみる・・程度に
しか使われてません。数年前、高校の同窓生がビートルズの曲を演奏する
バンドを組んでるのに顔出してたら、せっかくだからキーボードやったら?
と、楽譜までコピーしてもらったのに、全然練習しなくて集まりにいけなく
なってしまったのは私です・・。いや、行ってもいいんだけどこのごろ行って
ないなあ・・。


 調律をしてくださってるおじちゃんと話したこと・・


 日本では、せっかく習い事をしてても受験の時とかに、やめちゃって
その後まったくやらなくなってしまうのがもったいない。外国なんかに
いくと、それぞれの国のひとが、それぞれの国の歌や演奏やちょっとした
ものをみんなに披露したりするのに、日本人は何も出来ないことが多い
ようだダンスも踊らないし・・。などなど・・。


 うんうん確かに・・。なまじまじめなもんだから、プロになるほどの
腕前でないと、封印しちゃって人前でさらしたりしたらいけないように
思ってたりするよね・・。でも、趣味程度です・・っていうんなら、趣味と
してもっと楽しめばいいんだ。・・・もっとも現在趣味と言えるほどにも
何にも練習してません・・。ああ、これが何より問題・・。


 一時期、ピアノのレッスンが始まるのに、全然曲ができてな〜い!という
つらい夢を見ていた時期があった。けっこうそれって私の中で大きな意味を
持ってたんだ・・と夢にみて気がついた。ちなみに、そのあと見るように
なったつらい夢としては、大学の単位が揃ってないうえに、出席日数が
たりな〜い!という夢でした。いったいあたしってどういう生活を送って
いたんだろう・・。


 もっと楽しむお稽古ごとがあってもいいはずだ。自分のペースで自分の
好きなことをするもの・・。それでも知っている。どんなささやかな曲を
仕上げるにしても、それなりのレッスンは必要。毎日積み重ねていれば
それは大したことではないけれど、たまに思いだしてやるためには、
一回一回、頭と体が思い出すためにそれなりのことをしなければいけない。
どんなに心が素敵なメロディーを想像しても、それを実際に演奏するには、
それなりの山を乗り越えなければ出来上がらないのだ。


 勉強だって、運動だって、そうなんだよな・・。楽しもう!っていっても
それを楽しむためには、それなりの準備なり、鍛錬なりが必要。その時
その時に応じた強さのさりげないエクササイズが欠かせない。それを習慣化
するほどにさりげなく自分の生活に組み込んでいけたら・・あとは自分の
望むままに・・。


 趣味・・っていうには、やっぱりそれがホントに好きで、いつも
かたわらにその存在を感じているほどのものじゃないとつづかないんだろう
なあ・・と思う。私が一生の趣味としてつきあっていけるものはいったい
なんなんだろう?
 ほぼ2年ぶりにピアノを弾きながら、ふと・・考えてみる。