撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

淋しいひと(どんど晴れ)

 夏美の女将修行。えみこさんの登場により、夏美は母屋の仕事に
まわされちゃったりして・・。夏美ちゃん、けなげに「一緒に
頑張ります!」なんていってるけど、天然なばかりでなく、それなり
に、考えるところもあるのは、まあ当たり前ですよね。でも、身内と
して受け容れてくれていると考えて頑張ろうと思う・・っていうのは
賢明です。普通の同居のお嫁さんだったらそうなんだものねえ・・。


 かたや、東京では、今だ頑ななお父さん、おまけになんだか意地悪な
お店のケーキ職人。どうせ片想いだろうに・・などというのはちょっと
かわいそうかな(笑)。「あいつ夏美ちゃんがいなくなって淋しいん
ですよ」と、かばってくれる同じケーキ職人さん。そうだね・・。


 いろんな思惑はあるものの、夏美というひとりの女の子、失った
立場と、受け入れる立場・・ではあるのだ。多少、招かざる客・・
という部分はあるにしても、少なくとも、そこにいるはずのひとを
失うよりは、受け入れる側の方が幸せであるはず。子供を嫁に出す
なんてのは、本人が望んで、幸せに満ち溢れているのを確認できる
からこそ、やけくそでどこにでもいけえ〜っって言えるものなんだ
ろうな・・親としては。


 淋しいひとは、可愛そう・・。お父さんも・・夏美も・・そして
柾樹も・・・。いつかみんなで笑い合えるといい・・・。