撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

卒業・・感謝をこめて・・・

 長男が中学を卒業。卒業式を終わらせてきました。


 朝、式場に入ると一番に目に入ったのは、ビデオカメラを抱えて
こちらに手を振っている若いお兄ちゃん。?????わたし?
誰かわかんなくて、自信なさげに近づくと、なんと時々行く貸本屋
店長さん。来られないお母さんに頼まれて、ビデオ係ですって。
 我が子も、よくあの店にはお世話になりました。よくうるさがらずに
たまらせてくれたこと。もう・・迷惑かけて・・とたまに挨拶しに
いくと(母も時々漫画の本も借りてるし・・)そんなことないですよ
いい子ですよ、っていってくれてあったのが、どんなに救いになった
ことか・・・。


 卒業式は滞り無く終わり、先生方はいい式だった、いい学年だった
と、言って下さった。泣くかもしれん・・といっていた息子は、晴れ晴れと
した顔で退場していったので、そうでもなかったかと思っていた。


 クラスに帰って、ひとりひとりに卒業証書が渡され、担任の先生の
ご挨拶。何度も話を切り、時間をとる先生。ポーカーフェイスに涙が
浮かんでいた。そのあと、クラス委員さんが用意して下さったお花を
一輪ずつ、子供達が一言とともに先生に贈る。大きな声で宣言する子、
恥ずかしそうに囁く子、見つめる子、視線を逸らす子。みんなそれぞれに
想いを抱えて卒業していくのだろう・・。我が子を、この日初めて
カメラを構えてみていたら、言葉にならない想いがあふれた様子。えっ?
と思ったら先生からいい子いい子と、頭なでなでされていた。人一倍
迷惑かけて、お世話になって、トラブルで親まで呼び出しくらったかと
思ったら、学校推薦の電話がかかってきたり、大忙しの波瀾万丈の
一年間だった。学校新聞の卒業特集号、中学生活で印象に残っていること
は?という質問に、担任の先生、「合唱コンクール準優勝・まさか
まさかの大逆転」と書いてあった。ここでもまた、親が思った以上に
周りの人から心配してもらって、気に掛けてもらっている我が子がいた。


 3年間に一度くらい、母親とのツーショットを撮らせなさい!と
2日前に我が子に要求。それくらいしてもバチは当たらないでしょう!
と脅迫。校舎から出てくる卒業生を待っていたら、逃亡気味の我が子
発見。待ちなさ〜いと腕を捕まえる女性・・この人誰だったっけ?
事務室の先生でした。仲良くなって、メルアドまで交換したとか言って
たのを覚えてた。本日初めてご挨拶。これまたお世話になりました。
おかげでスリーショットながら、写真も無事撮りました。


 先生にもご挨拶して、やれやれ、こんなものかな?と帰ろうかと
思ってたら、校門前に、幼稚園からの友達と一緒にいる我が子発見。
二人をカメラにおさめて、ついでに、ちょっと写してね!と友達に
頼んで、ようやく念願のツーショット。え〜っっと言いながら、逃げずに
おさまってくれた息子・・・成長したもんだね。


 それにしても、子供が大きくなるには、いかに色々な人にお世話に
なっていることか・・・!子供本人はもちろんのこと、親もまた、様々な
ひとに助けられてきた・・と本当に思う。そして、子供にとって何より
だったのは、素晴らしい仲間達と一緒にいられたこと・・・。


 推薦で進路が決まったのはいいけれど、必死に頑張っている友達に
比べたら、あんたはそんなことでいいの?というくらいのんびりして
いる我が子をまた別の意味ではらはらみていたのだけれど、受験前後では
色んな友達のことを、本気で心配したり気遣っている様子もみられた。
自分が中学の頃は、必死でやっていたかわりに、そんなこころの使い方は
多分出来ていなかったなあ・・と思い当たる。彼には彼の道とやり方が
ある・・・。そんな風にやっと考えられるようになったこの頃。


 友達に、先生に、周りのお父さん、お母さんに、ラグビーのコーチ達に
地域の大人の人たちに・・彼が出会ったすべてのひとたちに感謝いたします。
 そして、そんなひとたちに出会うチャンスを与えてくれた、彼の存在に
感謝します。私のところに生まれてきてくれてありがとう・・・。