撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

アホはアホでも・・(芋たこなんきん)

 町子さんが子供のようにすねたり怖がったりするのが可愛かった。
健次郎さんになんぼあほでもそこまであほとは思ってないとか
なんとか言われて「ホントは疑ってるんでしょ!」って布団に
もぐり込んでるところなんて、羨ましい仲の良さだ!この二人
ならではのラブシーンと言えるんじゃない?


 ともあれ、夫婦や男女の仲には多少のお芝居は必要だ。本音を
言えば、大の大人がなんで拗ねたり甘えたり出来るもんか、って。
そんなこと、心許した相手との二人だけの時間にしか恥ずかしくって
出来やしない。


 アホな男は、一度契りを交わした女はずっと自分の方を向いて
いると思いこんでいる。アホな女は、大好きな男は自分のことを
何でも分かってくれると信じている。それは、自分がそうである
ことが一番難しいと分かっているから、そう信じ込ませるための
優しく哀しいお芝居なのだろうか?


 心のどこかでは真実を知りながらも、それがなんぼのもんじゃ
と、目の前の相手と心を込めたやりとりをするほうが、よっぽど
幸せな気分になれることだろう。健次郎と町子のやりとりは下手な
漫才よりもよっぽど面白い。そんないかにもお芝居のような会話
なのに、ほかのドラマの夫婦よりもよほどリアルな夫婦の会話に
見えるのが、とても面白いと思う。