撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

なくすときは一瞬や(芋たこなんきん)

 どんなに長いことかかって信用築いても、なくすときは
一瞬や。おじいちゃんがつぶやく。商売ってそうだろうと
思う。人間関係だって、少しそう。割れないように、崩れない
ように、一生懸命努力したい相手だっているけれど、もとの
とおりではいられない。どこか色合いは変わっている。
もちろん、そうやって深めていくこともあるけれど・・・。


 朝子ちゃん相手に言い過ぎてしまう町子。そこまで言う
つもりはなかったのに、全然気づいてくれないから、朝子
ちゃん・・子供だもの、自分の気持ちを自分で持て余して
いる。朝子ちゃん親子は何の記念撮影をするつもりだったん
だろう?しょうがないもんはしょうがないわね・・と大人の
お母さんと、どこかとてもがっかりしていた朝子ちゃんが
気になった。


 写真館がつぶれるかもしれない・・と小さな胸を痛める
子供の町子。自分のことやったら楽天的なんです、わたし
と言った町子さん。それって、すごく分かる。