撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

さっちゃん・・(純情きらり)

 今日は、あまりに盛りだくさんで、書けませんでした・・。


 で、だいぶ時間が経って、いま思い出すのは、ひとりぼっちの
女の子がろうそくの炎をみて、空襲を思い出し、さちのことを
置いていかないで・・・と泣くシーン。


 杏子がさちっていうのね、さっちゃん、大丈夫よ、と呼びかけると、
おかあさん、おかあさん、と泣きじゃくる、女の子・・。


 名前は、自分そのものだ・・。親しいひとに、何度も何度も
呼びかけられる。父に、母に、近しい人、愛しいひとに・・。
 優しい響きで、自分だけのために・・。いつも、空気のように、
自然の音のように、自分を包んでくれる。とりわけ、やさしい、
母の声で・・。ある日、突然、その声を聞けなくなってしまった
幼子は、自分の存在すら儚くなってしまいそうだ。名前を呼んで
くれるひとの存在のありがたさよ・・。大人になっても、遠い波の
音のように、耳の奥深く、微かな母の声の記憶が残っている・・。


 冬吾がいなくなって、笛子が呆然としているとき、お腹空いた!
と言う子供達に、ごはんを食べさせてくれたのは、やすじさんでした。
日和見、っていうけど、こういう生きることが一番の人って、場合に
よっては頼りになるよね、と思いました。岡崎についていくという
やすじさん。杏子さんが行かなくなり、「聞いてないよ、おれ」と
言った彼には、ちょっぴり同情しました。思いっきり笑ってしまって
ゴメンね!