撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

ただの女・・笛子と冬吾(純情きらり)

 笛子が学校をやめた。「しぼんだ風船のようだ」と冬吾につぶやく。
教師でも、頼りになる姉でもないただのおんなだと。冬吾はそういう
笛子に告げる。「ただのおんなか。それならおれの嫁になれ、それでは
物足りないか?」と。


 「風船が膨らんだわ」とつぶやき、冬吾に寄り添う笛子。その顔は、
新しい明日が来るという希望と安堵の顔に見えた。人はいつも絶えず
選びながら生きている。苦しみながらも何かを捨てていくことによって、
新しい何かを手に入れる。そうすることで前に進んでいくことが出来るの
だろう。・・そうしてそれは、自分で決めなければならない・・と思う。


 笛子と冬吾の寄り添う姿がよかったな!
冬吾さんの瞳がしっかり笛子を包んでいたと思う。本当にひとを好きに
なるときは、どんな人でもただの男と女なのだろう。また、そうなれる
瞬間が、男と女の、また、人と人との魂のふれあえる時なのではないか?
・・・ふたりの寄り添う姿をみながら、そんなことを考えていました。