撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

あなたへ〜桜に寄せて〜


ほんのすこしまえに
あなたとみたまちの風景も
すっかり季節を着替えたようです


ことしのさくらは
とてもきれいでした


あなたと満開のさくらをみたくて
なんどもなんども
さくらの木を見上げては
あなたとの約束を
心待ちにしていました


いちどめは
まだつぼみの残る木を見上げて
もういちど花の下で
逢えるだろうかと・・


にどめは
雨にうたれた花びらをみつめて
いっそ今日をさいごに
散ってしまえと・・・


そして、三たび
ことしはじめて気づいた
はなびらと緑の葉の
美しさ・・・


今日はもうただみどりの冠をかぶった
桜の木たちです
わたしひとりで見上げています


でも・・
きっと来年もきれいに咲いてくれる
そう、静かな心で思えるわたしが
ここに立っています