撫子の花びらたち

すべての出会いは幸せのためであってほしい

マイ・コンピューター

仕事がらみの外出
今日は午前中で終わったのでこれから買い物して家で午後を過ごせる
時間は1時過ぎ、おなかはすきすき
ひさしぶりに晴れてきた空を見ながら車を走らせていると
いろんなことが頭の中をくるくると駆け巡る
お天気データ、気温データ、冷蔵庫データ、お財布データ、旬のお野菜データ
ここ数日の献立データ、子供たちの好物データ、素材別お店・市場データ
頭の中はコンピューター並みにデータを集め情報を読み込み
今夜とあすの朝ごはんと冷蔵庫の中身補充のための買い物を考える
朝作ったスープがそのままだったからあれに春キャベツと新じゃがを加えて一品
肉料理は冷凍庫の中身のものでなにか作るとして
スープにはフランスパンがいいかなあ・・でもバターおいしいの残り少なかったから
やっぱりご飯にして、ちょっと遠いほうの魚屋さんが
なにかフライにするとおいしい魚を扱ってないかしら?などなど・・・(笑)


我ながら今日は冴えてるとうれしくなる
アイ・アム・コンピューター!などと思いつく
コンピューターでの管理は便利だけれど
自分のプライベートくらいならそんなことも要らないわね
この優秀なわたしというコンピューターがいれば・・などとひとりごちる
自分仕様の頭脳を持ったすっごいコンピューターを載せたロボットとだったら
快適で幸せな生活ができるかしら?などと考える
いやいやそれはきっと無理
第一、そんな世の中になったら今以上にひとと付き合えなくなって
いずれ人間が減り続けてしまうわよ!と思う
いやいやそんな優秀なロボットだったら、昔読んだSFによると
ご主人様の危機を放置するのはロボット憲章に反するらしいから
ロボットのほうがわざと人間を嫌いになるふりをするかもしれない


それ以上に・・・
人間というものが自分のなかに「孤独」という概念を持っているのは
何より人とつながらなければならないという生命の使命を背負っているからなのだろう


わたしにとってのパソコンはどんな意味を持つのだろうと思ったら
それはひととつながること
いまは会えぬひとと、まだ見ぬ人と
未来の自分に・・過去の自分から・・
ひとりパソコンに向かっているいかにも孤独に見えるこの様子
これは実は誰よりも人恋しがっている人間の様子なのかもしれない